JSPICC - 日本小児集中治療研究会

PALS 小児二次救命処置法 (AHA 認定) Pediatric Advanced Life Support

一覧へ戻る

小児二次救命処置法 PALS (2002年) Pediatric Advanced Life Support

国立成育医療センター救急診療科 清水直樹

 

III. PALS 導入までの経緯

 私自身は北米において PALS プロバイダーコースを修了してからインストラクターコースを履修したわけであるが、それで直ぐに AHA から PALS インストラクターとして認められるわけではない。仮のインストラクターとしてプロバイダーコースを教えている現場をコースディレクターに評価してもらい、その評価に合格してからインストラクターとして AHA に正式に登録されるのである。カナダのオンタリオ州におけるコースディレクターはトロント小児病院救急部部長の Dr. Jarvis であり、彼女の指導のもとで数回にわたって実際に PALS プロバイダーコースを教える経験を得たのは非常に有益であった。

 AHA 公認の正式な PALS を本邦に導入するためには、PALS のための ITO (PALS‐ITO)を、AHA との契約に基き、国内に設置することが必要条件である。昨年9月11日のテロ直後の Los Angeles で、AHA の International Programs の面々と最初の交渉をしたことが記憶にあたらしい。その後 JSPICC は PALS-ITO 候補として AHA と再度にわたる協議を繰り返し、JRC とも国内的調整の場をもち、最終的に2002年4月までに AHA と契約を締結し、正式な PALS-ITO としての認定に至った。

 JSPICC が PALS-ITO として AHA と契約締結となった2002年4月には、前述のとおり AHA の協力のもとでインストラクターの核を養成した。それ以降、約2ヶ月毎に国立成育医療センター内の関係職員医師を主たる対象として、すでに計5回の PALS プロバイダーコースを開催し、これ迄に約80名の PALS プロバイダーを輩出することができた(2002年9月現在)。

 
ページトップへ
Copyright © Japanese Society of Pediatric Intensive and Critical Care. All Rights Reserved.