JSPICC - 日本小児集中治療研究会

JSPICC NPO法人 日本小児集中治療研究会 Japanese Society of Pediatric Intensive and Critical Care

理事長就任にあたって

特定非営利活動法人日本小児集中治療研究会の理事長を2020年11月に仰せつかりました竹内 宗之(たけうち むねゆき)と申します。
本研究会は、小児の集中治療に関わる医師や看護師をはじめとする医療従事者が互いに勉強しあう場として1994年に宮坂勝之先生を理事長として、設立されました。その後、2012年より中川聡先生が理事長を引き継がれ、小児集中治療を全国そして世界に広げていかれました。宮坂・中川両先生の強いリーダーシップと日本の小児集中治療の立ち上げに関わってこられた多数の先輩方のご尽力のもと、この会も小児集中治療医学も徐々に発展し、会の発足時に250人程度だった会員数も、医師・看護師・理学療法士・臨床工学技士・薬剤師など様々な職種の方の入会もあり、現在では1,000人を超え、また、これまでのPALSコースによるプロバイダー資格修了者は12,000名に達しました。このような素晴らしい会の理事長を私が引き継ぐことになり、やりがいとともに、大きな責任を感じております。諸先輩たちの作ってきた素晴らしい伝統を維持しつつ、さらに発展できるよう微力ながら努力してまいりますので、皆様、どうぞご指導・ご協力お願いします。

私は、この研究会の最も大事な役割を、小児集中治療に関わる人材を増やすことと、日本の小児集中治療のレベルアップであると考えております。また、そのためにも、この会を他の医療分野の医療者や一般の方々に、認知してもらうことであると考えます。そこで、新理事長として、いくつかの目標を掲げたいと思います。

①教育
教育は、これまでのJSPICCが日本の小児急性期医療に大きく貢献してきた分野です。PALS事業、ワークショップ、メディカルスタッフセミナー、エコー講習会などです。その伝統を引き継ぎ、今後も、良質な学術集会やセミナーなどを企画し、会員に学習の場を提供したいと思います。

②学術活動の支援
ワークショップにおいて、他の学会等では取り上げられない、小児集中治療に特化した研究や話題の発表と議論の場を提供したいと思います。また、小児集中治療領域の研究支援団体であるINSPIREDと協力して研究の立案や実行をサポートしたいと考えています。

③関連団体との連携強化
日本集中治療医学会や、日本小児科学会をはじめ、日本小児救急医学会、日本小児麻酔学会、日本小児循環器集中治療研究会、日本小児外科学会などとの連携を密にし、技術や知識の共有、人材交流を行いたいと思います。それが、日常の臨床を潤滑に行う一つの力になり、新たな研究の芽になると考えます。

④多職種連携
小児集中治療は、医師だけでは全く機能しません。集中治療に関わる全てのメディカルスタッフにとって、この研究会の会員になることで得るものがたくさんあるような、そんな研究会にしていきたいと考えています。また、今年から開始したPICU awareness weekやワークショップを利用して、教育とともに、多職種間での交流を大事にしたいと考えています。

⑤一般市民への情報提供
ワークショップなどを通じて、一般の方々にも小児集中治療とは何かということをアピールしていきたいと思います。

⑥会員であることのメリットの明確化
研究会から十分な情報を会員に提供し、会員であることのメリットを会員が認識できるようにしたいと考えます。大きなPICUで勤務する医師だけでなく、地方で少人数で小児急性期医療に向き合っている人でも、自分がこの研究会の会員であることに誇りをもち、この会の発展のために貢献したいと思えるような会にすることが究極の目標です。

以上の目標を達成できるよう、皆さまのご指導とご協力を賜りながら、この会と小児集中治療の発展に貢献していきたいと思っております。どうぞよろしくお願いします。

2021/7/17
日本小児集中治療研究会
理事長 竹内 宗之


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